会社でプロジェクトを回す上で必要となってくる存在がリーダーです。リーダーはプロジェクトに関わる自組織を含めた関係部署をまとめ上げ、導くべき道へ誘導し、プロジェクトメンバーを一枚岩にする使命を持っています。
しかし、いくら自分の会社であっても様々な思惑のある関係者を束ね、自分の導きたい方向を突き進ませることは決して容易なことではありません。よく「熱意が伝われば人は動く!」なんてことも言われたりしますが、熱意だけで動かせるのであれば、誰でもそうしてますよね?(もちろん熱意も必要です)。
ここでは、様々な利害関係にある関係部署の人々を動かす方法について書かせて頂きます。どうぞ最後までお付き合いください。
こんな方におすすめ
・プロジェクトリーダーの方
・様々な利害関係にある関係者を同じ方向に向かせる必要がある方
リーダーは軸となる方針を持つ
まずリーダー(Leader)とは、組織あるいは関係者を確固たる信念を持って牽引する役割のことを言います。
そのために会社として組織として進むべき道はどこで、あるべき姿は何かを理解していることが求められます。
例えば、現在の事業がコモディティ化してきて顧客から買い叩かれており、新たな付加価値を創出していく必要がある状況において、「こんなニーズがあって、こんな顧客の不満があるから、その打開策としてこんな事業を展開すれば付加価値を生み出せる」という相手を説得できる裏付けに基づいた方針です。
裏付けのある確固たる軸がプロジェクトを動かす原動力になります。前述の「熱意」とは、この軸があって初めて伝えられるものです。
軸を決してぶらさない
確固たる軸を決めたら決してぶらさない様にすることが非常に重要です。特に関係者が多いとその数だけその方針に対しての意見が飛ぶことになると思います。
もちろん様々な知見を持つ関係者の協力あってのプロジェクト運営であるため、受け入れること、参考にすることはプロジェクトの質を高めることになりますが、軸だけは決してぶらさない様にしましょう。
例えば、ある商品の売れ行きが伸び悩んでいる状況において、「今の事業では年齢層では40代、50代がターゲットだが頭打ちだ。一方で20代にはこんなニーズがある。これは我が社の強みである〇〇を生かせるため、こんな事業ができれば付加価値を創出できる」といった具合です。
ここでぶらしてはいけないのは「20代を顧客として取り込むこと」です。取り込む方法については、知見のある関係者の意見を積極的に受け入れることで事業の成功率が時に高くなりますが、「20代を顧客として取り込むこと」には徹底的に拘りましょう。
大事なことは多少間違っていても良いので、ある考え方に持たれて確固たる思い持つことです。リーダーが軸をぶらしてしまうと、関係者は付いて行けなくなりますし、「このリーダーについて行って大丈夫か?」と不満を抱いてしまうことになります。
相手の言い分を一旦受け入れる
自分の突き進みたい方向に対して、決して意見が合わない人も出てきます。意見が合わないのはその人に思いがあるからです。
その思いは全て聞くことが非常に重要で、その考え方について参考にするべきところは参考にし、その上であるべき姿を伝える様にしましょう。
人を動かす際に命令にならない様、一旦受け入れた上で折衷案を出せることがベストです。
その場の事実からベストな打ち手を決める
意見が割れた時に次のアクションを決める上で必要なことは、「リーダーの軸(あるべき姿)」と「事実」の2つです。リーダーの軸が「顧客にとっての嬉しさ」であれば、意見が割れ複数の選択肢がある場合の判断基準になります。
いかがでしたか?リーダーとしてプロジェクトを推進し導きたい方向に関係者を向かせることは、あるべき姿から来る確固たる軸が不可欠です。
それを関係者に理解して貰った時点で、関係者の間で拠り所となる考え方が共有されるため、意見が割れた場合、複数選択がある場合に、最適解が導き易くなります。
業種によってこの考え方が当てはまる場合と、そうで無い場合があると思いますので、参考として頂ければ幸いです。
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